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suim　17・22(白)
青年が小学校低学年の頃、少年野球のクラブに在席しており、近所の球場で練習を行っていました。その日は間違って練習のボールがグラウンド外の自宅に飛び青年は仕方なくボールを取りにその自宅に向かいました。非常に暗い、古めかしい洋館でした。青年は庭に入るとそこにボールが落ちていました。ボールを拾い上げて上を向くと、青年は驚きます。いつの間にか目の前に人が立っていたのです。「ごめんね、驚かせてしまって」眼の前には白髪のおばあさんが立っていました。そのため青年はボールのことを説明します。そして説明が終わると早々と立ち去ろうとしたのですが「あ、ちょっとまって怪我をしてるわね。少し見せて」守備練習で知らぬ間に右腕に擦り傷が出来ていたのです。おばあさんはゆっくり歩み寄ってくると手を右手で優しく握り、左手を傷の場所にかざしました。するとほんの数秒のことでしたが、その手が離れていくと、青年の手にあったはずの傷が消えていました。おばあさんは優しい笑顔で青年を送りました。青年はそれから、小学校の図書館で見た本で魔法使いの存在を知ります。興味を持ち青年は野球の練習のたび、おばあさんの家を訪れました。おばあさんは青年が訪れるたびに自作のお菓子をご馳走してくれました。そんなおり、ある時青年はおばあさんに質問しました。「おばあさんは魔法使いなの？」唐突に質問した青年におばあさんは二人だけの秘密だよというと自分は日本では数少ない魔法使いの末裔であり、この石で魔力を増幅して魔法を使うんだと言って、非常に綺麗な石を取り出しました。青年はそれからもおばあさんの自宅に通いますが、ある時、父の仕事の都合で転校を余儀なくされ。気になった青年はおばあさんに手紙を出しますが途中から手紙が帰って来なくなりました。その後おばあさんとの出来事が少しずつ薄れてきた時に、急におばあさんから青年に手紙が届くと、そこには前に見せてもらった石が一緒に入っていました。そこには自分の死期が近いこと、自分が大事にしていた魔法玉を青年に託したいとメッセージが書かれていました。この石はこの話を聞かせてくれた青年よりお譲り頂いたものです皆さんは魔法使いを信じますか？人には無限の可能性があります